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2019/05/17 Fri,

尿酸値について


こんばんは。AXISの宮城です。

今回は、「尿酸値」についてお話しします。

尿酸は最初は膀胱結石の中から発見された物質です。その後、尿酸は生物の情報とエネルギーと言う重要な役割を果たす物質の最終産物である事がわかりました。つまり、遺伝子を構成するDNA、エネルギーを担当するATPが分解されると尿酸ができます。尿酸は人体の情報やエネルギーを受け持つ物質が分解されてできた老廃物です。

尿酸はほとんどの動物では分解され、体内にたまりません。ところが人間と一部の霊長類は尿酸を分解する酵素(尿酸酸化酵素)が遺伝的に欠損しており(遺伝子はあるが壊れています)、尿酸がたまる傾向があります。

普通の人の体内では一日約0.6gの尿酸が作られます。この尿酸の産出が多くなったり排泄が低下すると尿酸は体内に蓄積し、痛風を起こします。要するに、尿酸はプリン体の老廃物、つまり、廃棄物であって、プリン体の「ごみ処理」問題がうまくいかないと痛風になるわけです。

血清尿酸値を上昇させる要因は遺伝的要因と環境要因に分けられます。最近の研究により、そのどちらの要因も詳細にわかってきました。

1)食生活の問題

食事内容は尿酸値に影響します。長期の調査によると、肉食は痛風を増やし、海産物も痛風を少し増やします。野菜は痛風を減らし、乳製品も減らすと考えられています。

しかし、あまりにも極端な食事管理では長続きしませんし、かえって他の病気を招きます。野菜の多い食事を心がける程度で結構だと思います。それより、痛風の患者さんの60%には、肥満があり、肥満度が大きいほど尿酸値は高くなります。また肥満は痛風の人に多い合併症の大敵です。食事を減らし、よく歩き、標準体重を守ることが大切です。

2)飲酒の問題

アルコール飲料を飲むと尿酸値は一時的に上がります。アルコールが体内で分解される時に尿酸が作られること、その際にできる乳酸が体内に尿酸を蓄積すること、一部のアルコール飲料には尿酸の元になるプリン体が多く含まれていることなどがその主な原因です。アルコールが代謝されるときに尿酸値が上がるので、どんな種類のお酒でも尿酸値や痛風にはよくないわけですが、尿酸の素になるプリン体を含む量は種類によってかなり違います。プリン体は、ビールに最も多く含まれ、ウイスキー、ブランデー、焼酎などの蒸留酒はあまり含まれていません。長期にわたる研究では、ビールが痛風を増やし、蒸留酒も少し増やします。これに比較してワインは少し減らすと言う結果がでています。日本では長期の調査が無いので、残念ながら日本酒についてはわかりませんが、焼酎はおそらく蒸留酒と考えてよいでしょう。低プリンビールなどはプリン体が少ないのでビールより痛風に悪くないと考えられますが、長期的な影響は研究されていません。ただ、ビールが大好きな人が完全にビールをやめるのも難しいと思われるので、これまで述べた知識を頭に入れて、柔軟に対処すれば良いと思います。

3)ストレスや、行動パターン

ストレスは尿酸値を上昇させるようです。運動もやり方次第では尿酸値を上げ、特に激しい運動は尿酸値を一時的に上昇させます。発汗や下痢で脱水状態になったときも血清尿酸値は上昇します。ストレスはうまく発散させるようにしましょう。

4)他の病気の影響

腎機能が低下したり、血液の病気があったりすると尿酸値が上がることがあります。悪性腫瘍が原因で高尿酸血症になることもありますので注意が必要です。

5)薬剤の影響

挿絵薬剤の中には、尿酸値を上昇させるものがあります。

サイアザイド系降圧利尿薬(フルイトランなど)ループ利尿薬(ラシックスなど)

喘息の治療薬のテオフィリン(テオドールなど)

結核治療薬のピラジナマイド(ピラジナミドなど)少量のアスピリン(小児用バファリンなど)

その他、薬剤ではありませんが健康食品といわれるものの中に、核酸成分を大量に含むものを毎日食べ続けて尿酸値が高くなることがあります。

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この記事を書いた人

 AXIS一宮店 トレーナースタッフ

愛知県一宮市のパーソナルトレーニングジム、アキシャストレーニングスタジオのトレーナースタッフ。