2019/05/14 Tue,
こんばんは。AXISの宮城です。
今回は、「グルタミン」についてお話しします。
グルタミンは皆さんの体に一番多く存在するアミノ酸で、体内の全遊離アミノ酸中60%を占めています。体には非常に多くのグルタミンが必要であるため、普段は筋肉や血液中に大量にストックしています。体内でも合成されるので非必須アミノ酸に分類されていますが、風邪を引いた時、疲れが溜まっている時、運動をした時など、体にストレスがかかっている時は大量に消費されるため、食品からも積極的に摂取して欲しいアミノ酸です。
強いストレスが与えられると、身体はそれに対抗するためのエネルギーを必要とする。このとき、筋肉が分解されてアミノ酸を取り出し、エネルギーの材料とされてしまうことがあります。
特に材料として使われるアミノ酸は、アラニンとグルタミンだ。どちらも本来は非必須アミノ酸であり、体内で合成可能である。しかしアラニンは体内に豊富に存在するのだが、グルタミンは不足しやすい。
ストレスがあったときは、グルタミンの必要量が急増する。しかし体内で合成するだけでは間に合わなくなってしまいます。そのためグルタミンは「条件下必須アミノ酸」とされている。ストレスが存在しているとき、グルタミンは必須アミノ酸となります。
つまり常にハードにトレーニングしているウォリアーにとって、グルタミンは必須アミノ酸だとみなすことができます。
好中球やマクロファージ、リンパ球などの免疫細胞は、「グルタミン」をエネルギーとして使っています。またグルタミンの濃度が高いほど、リンパ球の増殖も起こりやすくなります。グルタミンを摂取することで免疫レベルが高まり、風邪を引きにくくなったり、ケガからの回復を早めたりすることが可能となります。
・たんぱく合成の促進
たんぱく質の合成を高めるためには、通常はインスリンが必要とされます。しかしラットの実験ではインスリンが存在しない条件においてグルタミンを摂取させたところ、たんぱく合成が66%も増加しています。
なおインスリンが存在している場合、少量のグルタミンでもたんぱく合成は十分に促進されるようです。グルタミンとインスリンの相乗作用が起こったのかもしれないと考えられています。
・成長ホルモンの分泌促進
グルタミンを経口摂取することで成長ホルモンの分泌が高まったとする報告があります。
成長ホルモンには筋たんぱく質合成だけでなく、体脂肪の燃焼を促したり、コラーゲンの合成を高めたりする作用もあるため、余計な体脂肪を削ぎ落としたり、ケガを防いだりする効果が期待できます。
・筋グリコーゲンの合成促進
トレーニング後は迅速なグリコーゲンの回復が求められる。他のアミノ酸を与えた群と比べ、グルタミンを与えた群はエクササイズ2時間後の筋グリコーゲン量が顕著に高かった。血糖値に変化はなかったため、これはグルタミンの炭素骨格がグリコーゲン合成に使われたものと思われます。
摂取方法は肉、魚、卵、大豆などに含まれていますが、熱によって変性してしまうため、刺身や卵かけごはんなど、生で食べられる方法だと効率よく摂取できます。しかし生で食べられるメニューは限られますし、トレーニング時に摂取したい場合は衛生的にもおすすめ出来ません。そんな時はサプリメントを利用すると効率的で簡単に摂取することが出来ます。一般的に1回あたり5g程度が目安となっています。
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